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業務改善助成金Q&A①支給要件

  • 執筆者の写真: takashi watanabe
    takashi watanabe
  • 2024年11月22日
  • 読了時間: 6分

更新日:2024年12月5日

社労士の渡辺です。

業務改善助成金の理解を深めるため、よくある質問を中心にQ&Aを3回に分けてご紹介します。

今回は支給要件【賃金関連・引上げ労働者】のQ&Aです。

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問1:事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円を超える場合は申請できませんか?

答:申請時点で差額が50円を超えている場合は申請できませんが、地域別最低賃金の改定によって差額が縮まり50円以下になった場合は、地域別最低賃金の改定日以降であれば申請できます。

問2:労働保険に未加入でも助成の対象になりますか?

答:労働保険に未加入(滞納中)は助成金を受けることはできません。労働者を1人でも雇っている場合は労働保険への加入が必須です。労働局で手続きをしてください。

問3:新たに事業場を設けた直後でも助成対象になりますか?

答:業務改善助成金は事業場の継続期間を要件としていません。賃上げ対象者は「雇入れ後3月を経過した労働者」です。

問4:賃上げの予定があれば、現在は地域別最低賃金を下回っていても助成対象になりますか?

答:申請時に地域別最低賃金を下回っている事業場は、助成対象になりません。

問5:労働時間が短い労働者に支払う賃金を事業場内最低賃金とすることはできますか?

答:所定労働時間が相当に短い労働者であっても、その者に支払う賃金を事業場内最賃として申請できます。ただし、労働契約締結状況、出勤実績、賃金支払実績等により、労働者性の有無について審査、調査をされることがあります。

問6:現在見習い中で数か月後に賃金引上げを予定している労働者がいます。その者の賃金も事業場内最賃とみなされますか?

答:見習い、研修、試用期間中等の労働者について、一定期間経過後に予定されている賃上引上げは、事業場内最賃の引上げになりません。これら以外の労働者の賃金額のうち最も低い額が事業場内最賃とする必要があります。

問7:事業場内最賃の唯一の支払い対象労働者が、交付決定後に退職しました。どうしたらよいですか?

答:必要な手続きは退職時期により異なります。
1⃣退職時期が賃金引上げ前→他の労働者を事業場内最賃の支払い対象者にできる場合は、事業計画変更届を提出。他に対象者がいない場合は申請を取り下げる必要があります。
2⃣退職時期が賃金引上げ後→賃金引上げ後退職までの間においても勤務し、それに応じた賃金が支払われているときは、その日数如何にかかわらず助成対象になります。

問8:交付申請後、計画に基づく賃金の引き上げはいつまでに行えばよいですか?

答:賃金の引き上げは、交付申請後以降から事業完了期日までの間であれば、実施時期を問いません。実際の支払いは事業実績報告書の提出日までに行う必要があります。

問9:就業規則の改正時期に関らず、引き上げた賃金が交付申請後に支払われていれば、助成対象になりますか?

答:賃金の引き上げは就業規則等の改定及び適用がなされたことをもって実施されたことになります。引き上げ後の事業場内最低賃金と同額を就業規則に記載する必要があります。
1⃣交付申請日:7月10日
賃金引上げに関する就業規則の適用日:8月1日
・賃金引上げ日:8月1日・賃金締切日:8月末日・賃金支払い日:9月15日➡〇要件を満たす
2⃣交付申請日:7月10日
 賃金引上げに関する就業規則の適用日:7月1日
・賃金引上げ日:8月1日・賃金締切日:8月末日・賃金支払い日:9月15日➡×要件を満たさない。
実際に賃金引上げが8月1日であっても改正就業規則の適応日が申請日より前であるため、助成対象とはならない。

問10:手当等を減額して基本給を引き上げた場合でも、本助成金利用による引き上げと認められますか?

答:賃金引上げとは、すべての賃金の合計額をみて、所定額以上の引上げがなされている場合です。
賃金全体を見直して一部の手当を減額する場合でも、このことのみにより交付対象とならいないものではありません。(賃金全体とは最賃の計算に含まない手当も含めての賃金総額です。)見直し後、すべての労働者に対して支払う賃金総額が引上げ後の事業場内最賃以上である必要があります。

問11:賃金の引き上げを、2回に分けて行うことはできますか?

答:事業場内最賃の引き上げについて、2回に分けて行うことはできません。
1回で30円以上引き上げた事業所様が対象になります。

問12:地域別最賃の発行日前に申請を行えば、発行日以後に賃金を引き上げても助成要件を満たしますか?

答:地域別最賃の発行日前に交付申請を行い、地域別最賃の発行日前に事業場内最賃をから所定の額以上引き上げる場合は助成対象になりますが、賃金引上げ日を休業日等に定めて支払い実績がない場合は発行日前に賃金引上げとは認められません。
また、地域別最賃の発行日以後の賃金を引き上げる場合は、地域別最賃の発行日以後の最低賃金額から所定の額以上引き上げる必要があります。

問13:月給制の事業場において賃金の時間額に1円未満の端数がでます。この場合、賃金の引き上げ額はどう扱われますか?

答:時間額以外の方法で賃金額が定められている場合であれば、1時間当たりの額に1円未満の端数が出る場合でついても、その賃金額を基準に申請コース区分の金額以上引き上げれば、本事業における引上げと認められます。1時間当りの額が1005円50銭の場合1035円50銭に引き上げることとすれば、30円コースの引上げになります。

問14:賃金を引き上げた労働者の人数として、どの範囲まで算入できますか?

答:事業内最賃である労働者の他、引き上げられることにより賃金が追い抜かれる労働者についても、申請コースと同額以上引き上げた場合、その労働者も引上げ労働者数に含めることができます。

問15:雇い入れ後3月未満の労働者は「引き上げる労働者数」に含まれますか?

答:引き上げる労働者数の雇用期間については定めていないことから、雇い入れ後3月未満の労働者も引上げ後の賃金額を下回る労働者に該当しますが、事業場内最賃を決める際には、雇い入れ後3月以上の労働者を基準にする必要があります。

問16:「引き上げる労働者数」に地域別最低賃金と時間給との差が50円を超える労働者を含めることはできますか?

答:申請コースと同額以上引き上げた場合、その労働者も引上げ労働者数に含めることができます。例)地域別最賃1005円、事業場内最賃1005円 60円コースの場合
A:賃金1005円→60円UP引上後1065円
B:賃金1015円→60円UP引上後1075円
C:賃金1055円→60円UP引上後1115円
Aに追い抜かれるB、Cとも60円引上た場合、地域別最賃と時間給等の差が50円を超えているCも引上げ労働者に含めることができます。

今回は支給要件【賃金関連・引上げ労働者】Q&Aを16項目ご案内しましたが、ご理解を頂いたうえで計画的なご利用をおススメします。ご不明な点がございましたら、何なりとお問合せください。


令和6年度の申請期限

申請期限は令和6年12月27日で事業完了期が令和7年1月31日です。

申請できた可能性がある事業所様も今年度の申請は厳しい状況です。

しかし地域別最低賃金は1500円になるまでで引き上ります。

来年度の申請に向けて今から計画、準備を進めませんか?


□業務改善助成金に興味がある

□労務管理を適正化したい

□生産性向上ための設備投資をしたい

□サービス内容をご理解いただける

1つでもあてはまる事業所様はぜひお問合せください。


渡辺たかし社会保険労務士事務所

社会保険労務士 渡邉崇

社会保険労務士登録番号:08220023

Phone:090-2456-9230

ご連絡をお待ちしております。

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□業務改善助成金に興味がある

□労務管理を適正化したい

□生産性向上ための設備投資をしたい

□サービス内容をご理解いただける

1つでもあてはまる事業所様はぜひお問合せください。

E-mail:takashiw75@ozzio.jp

Phone:090-2456-9230

ご連絡をお待ちしております。

■事業所概要・プロフィール
渡辺たかし社会保険労務士事務所

代表 渡邉 崇   
(社会保険労務士登録番号 第08220023)
​生年月日:1975年11月10日
​出身地:茨城県水戸市
趣味:ゴルフ、競馬、飲酒、数字を眺めること
​大学卒業後は小売業・専門商社に勤務し常に現場に立ち、お客様のご要望にお応えし、その結果会社の売上・粗利益の向上に微力ながら貢献してきました。
今度は労務管理唯一の国家資格である社会保険労務士という立場で中小企業の経営者様の事業の健全な発展に貢献いたします。

 

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